東京都 多摩地区の先輩経営者からのメッセージ
スタッフは家族同様!お店と共に自分自身も成長したい!
俣本 哲哉 氏
居酒屋、焼とり、もつ鍋2013年7月開業
飲食店の開業までには、様々な業種・業界で働いた。不動産のデベロッパー・トラックの運転手・派遣会社社員・クラブの黒服・訪問販売など。飲食業界では約8年間FCチェーンの店長からSVまで経験した。家庭を持ったことを機に、飲食店での独立を決意。「将来を考えたときに、会社員として働く自分をイメージできなかった、また子供たちにも何か残したい。」そう考えたからだ。
居酒屋での開業を考えた当初はフランチャイズも検討したが、より自分の裁量で経営できるライセンス事業で、商品にインパクトを感じた「釜焼鳥本舗おやひなや」に加盟。2013年7月に開業した。
「開業3ヶ月は、思ったように売り上げが伸びずに非常に苦心しました。お客様の厳しい意見も頂き、まったくお客様の来ない日もありました。」と俣本氏は振り返る。「ただそんな中で懸命に、お客様に頭を下げて頑張っているスタッフを見て、感謝して思わず涙が出ました。彼らの人生を預かる立場として失敗はできないと強く感じました。スタッフは家族同様です。そして自分自身を成長させてくれます。稼がせてあげたいし幸せな将来を送れるように面倒を見てあげたい。」と俣本氏は語る。
開業以降自分自身が朝から夜まで店舗に入り、赤字の月もありながらも徹底してお客様の声を聞き、改善することを繰り返した。地元の地域特性に合わせ、地道な努力を重ねやっと結果がついてきた。
個人で独立開業して資本力のない中で、店舗の収支でやりくりする厳しさを感じているが、すぐに改善の手を打ちながら自分の裁量で結果を出すということに経営者としてのやりがいも感じている。
今後は地元の立川を中心に、今の店舗を盛り上げながら次の店舗展開も視野に入れている。「スタッフと共に、店も自分自身も成長していきたい。」と日々挑戦を続けている。
飲食店で働きたくなる良い環境づくりをしながら、お客様には幸せな記憶に残る時間を提供したい。
田代 祐也 氏
スープカレー2007年開業
奥芝商店は札幌に総本店があるスープカレーの有名店だ。田代氏が開業をしたきっかけは、当時働いていた会社の新事業として、八王子の約8坪程度の飲食店を引き継ぎ運営する事になったことがはじまりだったという。会社の上司が奥芝商店札幌総本店のオーナーの知り合いだったことから、当初買い取った店舗で奥芝商店をのれん分けではじめようとしたのだという。現在は、札幌総本店で修業をし店舗の責任者だった田代氏が独立開業をし、移転をして現在の場所で「奥芝商店 八王子田代城」を経営している。
「これまで飲食店舗の経験はありませんでした、独立開業の際には開業資金や店舗の必要な手続きなどわからない事が多かったので、とにかくインターネットで情報収集したり、知り合いに聞きに行ったりしてました。」「生まれも育ちも北海道で東京には知り合いもいない中、逃げ道が無い中、当時はがむしゃらでした。」そう田代氏は振り返る。
奥芝商店八王子田代城のスープカレーの特徴は、甘エビの頭から出汁をとったスープと鶏ガラからとった薬膳スープをベースに、新鮮な具材のトッピングを好みで選べるところが特徴だ。組み合わせは100種類以上、自分好みのスープカレーを楽しむ事が出来るのだという。スパイスは15種類~20種類を独自の配合で使い分けている。野菜も地域の生産者から新鮮な野菜を仕入れ季節ごとに旬のものをメニューに入れている。「効味」と呼ぶ食欲増進のスパイスを旬の食材にまぶした小皿もオリジナル料理だ。
「開業当初は厳しい時期もありました。何がお客様にとって良いのかとにかく考え続けて、全て実行してきました。効率が悪いと思われるかも知れませんが、最初からやらなければただの妥協となってしまう。」「たとえば野菜を切るのも、直前に切った方が美味しいと感じてくれるのではないかと思ったら、注文が入ってから切ってみたり。とにかく妥協はしたくありませんでした。」妥協をせず継続を続けた結果、現在では多くのお客様に愛されるようになった。
今後は今のスタッフと共に、若者が飲食店で働きたくなる環境づくりをしながら、お客様がふとした時に思いだしてくれるような記憶に残る店を作って行きたいとのことだ。