埼玉の先輩経営者からのメッセージ
国産うなぎ専門で半世紀の鰻屋。ハレの日のお祝いにどうぞ!
西山 一夫 氏
うなぎ1963年
元々和食に興味があり、いつか自分でお店をやろうと思っていたのだそうだ。そして、和食の中でも鰻料理は過去300年続いているジャンルなので、永く続けられると思い、地域一番の老舗の鰻屋に修業に入り、その後独立したのだという。
お店のコンセプトは、
ハレの日の鰻屋(お祝いやちょっと特別な人を連れて行きたい店)
開業時は、スタッフ育成と店のシステムを作りあげる事に苦労したのだそうだ。
看板メニューは、もちろんうな重。ほとんどのお客様が注文されるとの事。
鰻は国産に徹底してこだわり、たれは継ぎ足し秘伝の味。
そして、注文を受けてから、蒸しを入れる。蒲焼に必要な脂分だけ残し、ふんわり弾力を感じるまで蒸す。そして、焼き上げ。焼きは、タレを3度つけては焼きを繰り返し、丹念に焼き上げるのだという。この手間ひまが、忘れられない味に仕上げる大事な工程なのだそうだ。
これまでお店を続けてこられたのは、できることを一点集中にやってきた事や、常に丁寧に、変わらぬ味と心からのおもてなしを提供してきた事ではないかと、ご主人は語る。
今後は、日本の美味しい鰻を海外(東南アジア)に広めていきたいと考えているとの事。
これから始められる方へ、
お客様に心から喜んでいただけるよう、一つ一つ真心を込め、誠実に良いものを提供することにまず集中してほしい、とエールを贈る。
make a dream!!
清水 幸雄 氏
ラーメン2013年開業
料理人として働き始めてから、何よりも独立を目標にしてきた。中華料理の有名店や専門業態を展開するFCなどで経験を積み、年齢的にも最後のチャンスだと考え2013年に『坦坦麺 永吉』を開業した。「ありきたりですが、自分の作る料理でお客様に幸せになってもらいたい、そして自分自身も経済的にも豊かさを得たいという想いもありました。」と開業のきっかけを清水氏は語る。
出店地域は、地元であることと身の丈に合った経営が出来る好条件の物件があったことを決め手に西川口で出店を決めた。これまで経験を積んできた、中華業態で地域の中華料理店と競合しないようにと考えたときに、「坦坦麺」の専門店での開業を考えたという。
開業後は、クリーミーな濃厚自家製練り胡麻と旨みたっぷりの自家製ラー油を使用した、こだわりの「坦坦麺」が口コミで評判となり、遠方から訪れるお客様も順調に増え繁盛を続けている。
現在は、夫婦と社員1名で店舗を切り盛りしている。「お客様からの『美味しい!また来るよ!』とか『やっぱり評判通りだね!』と声を頂くのが嬉しい。」「私はずっと厨房で調理しているので、お客様と直接お話しする機会は少ないですが、オープンキッチンですからそれとなく聞こえてくるんですよね(笑)。」お客様第一主義をモットーに、美味しい坦坦麺を提供し続ける事、わざわざ遠方から足を運んでくれるお客様に期待している以上の味を提供しようと日々工夫を重ねている。今後は原点となる1号店の味を守りながら、2号店目の出店も視野に入れているとのことだ。
30年も40年通ってきてくれるお客様のために、変わらない味を提供し続けて行く!
萩原 栄子 氏
焼きそば1952年開業
現在三代目として、店を切り盛りしている萩原氏の母親の叔母が、昭和27年に埼玉県熊谷市石原で焼きそばを売り始めたのがはじまりだという。以来代々女性に店舗が受け継がれてきたのだという。「叔母は60代後半で店を出しました、もともとは傘張りを家業としていた家でした。当初も事業というよりは、女性の内職のような位置づけでした。」そう萩原氏は語る。「初代にあたる叔母は、非常に味覚やこだわりが強かったと聞いています。一つ一つの材料を吟味し、仕入先や調理方法も試行錯誤を繰り返し、今の焼そばを作りました。」
他にはない細麺で少し歯ごたえのあり油っぽくなく、高齢者でも食べられる美味しい焼そばは、開業当初から評判になり二代目三代目と店が変わっても30年40年通って来てくれるお客様が多いのだという。
現在のお店に移転したのは約20年前三代目の代になってからだ、店の立地は駅から離れた住宅地のさらに路地を入ったところにあり、初めてでは迷いそうな場所にある。そんな立地でも、昼時になると地元の常連客が車でお持ち帰りを注文にきたり、評判を聞きつけたお客様が遠方から評判の「焼そば」を食べに来る。
シンプルな「焼そば」という料理だが強いこだわりがある。「母の叔母が試行錯誤をして作った味や調理方法は今も全く変えていません。同じ味を出すために苦心したのは、材料を仕入れる業者さんが長年の間に廃業してしまったりすることでした、イカやソース・ラードなど。そんな時はメーカーに直接連絡を取り交渉したりしました。当時使用していた細目の焼そばの麺を注文していた製麺所が廃業した時には、もう自分で作るしかないと製麺機を購入し自家製麺に切り替えました。」「材料や仕入れ先を変えてしまうことは、その味を求めてきてくれるお客様を裏切ることになってしまう。でも同じ味を守る為にかける手間や工夫を苦労とは思っていません。本当に商売は楽しいんですよ。」と荻原氏は今後も、代々受け継がれてきた変わらない味を守っていく。