長野の先輩経営者からのメッセージ
繁盛し続ける、成長し続けること。そして家族や従業員を支え続けること。
吉村 八洲男 氏
居酒屋1972年12月開業
吉村氏の開業のきっかけは、学生時代に飲食業でのアルバイトを経験したことだ。その時から漠然と飲食業に対して憧れを持っていたという。一旦サラリーマンとして働いたが、脱サラし開業を決意。半年間飲食店の学校に行き、その後いとこと共同で長野県飯山市に飲食店を開業した、その後家の事情で地元の現在の場所に移転したという。
目を付けた物件は地方都市の駅前という立地だが、単独ビルの地下物件であり立地条件としてはいいとは言えない場所だった。しかし、人の流れがあり、また当時喫茶店全盛の時代で、コーヒー専門店としてロースターを導入すれば味の個性で勝負できるのではと考えてこの物件に決めたという。
その後時代の流れに合わせ業態や商品も工夫や転換を図り、現在は居酒屋「のあ」として、地元信州の食材を使った商品をウリとしている。人気メニューは地元に合わせ『たれ』を独自に開発したこだわりの串揚げやつくね串。そして地元ならではの郷土料理の馬刺しやシカ肉などのジビエ料理だ。
「名物・人気メニュー誕生まで苦労し感じたことは、自分自身のアイディアと実際の売上は直結しないという事。自己満足ではなく、それを冷静に判断し地元のお客様の好みへと適応させることが大事です。」と吉村氏はいう。料理だけではなくお客様に満足して頂くために接客にも力を入れている。お客様が喜んでくれた時、それが味でもサービスでも満足して頂けたという反応が返ってきてくれた時が一番やりがいを感じる時だという。
「人生は永い、そして飲食店経営も永く続く繁盛店になるように「努力をおしまずに」続ける事。」今後も店を通じて地元(上田地域)を知ってもらい、お客様同士や店とお客様のコミュニケーションがより深まる店づくりをしていきたいとのことだ。
一生青春・一生勉強・一生感謝
宮坂 健 氏
天丼2002年開業
宮坂氏は大学卒業後、東京都内の飲食店で調理から接客マネージメントまで経験を積んだ。お客様とのコミュニケーションを通して飲食店のやりがいを感じる中で、自分の田舎で本当に美味しいものを安く、お客様に食べて頂きたいとの想いから地元での開業を決意したという。
2000年に目の前に諏訪湖が広がり、幹線道路からの入店のしやすさなどの条件から今の店舗の物件を決め「塩天丼」を開業。看板メニューの「元祖塩天丼」は、厳選した新鮮な野菜を特別な油でカラッと揚げ、どんぶり飯にのせ一般的なたれではなく、自然塩を使用した特製のごま塩で食べる、これまでにない味の天丼だ。塩天丼の名前の由来通りに塩にこだわりがあり、今の味を完成させるまでには、日本全国はおろか海外からも塩を取り寄せ、味を比べながら試行錯誤を繰り返したという。さらに丼全体の味をひとつにまとめ統一感を出すために特製のゴマとふりかけをご飯とご飯の間に挟む工夫も凝らした逸品だ。
「これまでの天丼のイメージとは全く違う、これまでにない味のヘルシーな天丼が出来ました。」そう宮坂氏はこだわりを語る。「食は永遠だからこそ、仕事を通じて食の進化に努めています。食を通じて家族団欒が弾むようなお店づくりにこだわっています。」「モット―は、一生青春・一生勉強・一生感謝です。」お客様が食事をした後に「美味しかった!また来るよ!」と言って頂ける事が一番のやりがいだという。今はスタッフと同じ目標を持ち夢を現実にして喜びを共有し、人材の育成と後継者づくりを進めながら、食の楽しさと喜びをお客様に感じて頂けるように日々挑戦している。
「夢に向かって頑張る事も大切にしながら、日々の努力を怠ることなく、感謝の気持ちを持って行動する。そしてお客様に感動と食への興味をわかせる店つくりを心がける。」 それを大事にして行きたいとのことだ。