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飲食店先輩経営者からのメッセージ

すでに飲食店経営者として活躍されている先輩経営者から後輩経営者に向けてのメッセージです。
これから共に飲食業界を引っ張っていく後輩経営者へたくさんのメッセージが寄せられています。

北海道の先輩経営者からのメッセージ

中華レストラン大公

「美味しかったよ!また来るよ!の一言が何よりの励み」

四辻 弥一郎 氏

中華
1983年 開業

 元々、料理が好きで、札幌市内の飲食店やホテルで、腕を磨いていた。昭和58年、28歳の時に、人と人とのご縁から、現在の店舗物件の話をもらい、悩み抜いた結果、不安もある中で、独立開業した。当時300人の方が勤めるオフィスビル内立地で、事業所への会議弁当の供給なども行っていたそうだ。内装は、時代に流されないように、中華業態では珍しく、モダンな洋風スタイルを取り入れた。メニュー作りにもこだわり、油を極力減らし、野菜を沢山使うなど飽きさせない工夫をし続け、“あえて看板メニューを作らず、時代・年代・性別に合わせて、常に変化させるメニュー”を約30年間、考え続けてきた。経営者としては、何も知らなかったと開業当時の失敗談を語りつつ、“とにかく知らない事は、教わる!”姿勢で、垣根なしの人付き合いを優先してきた。そして、お客様との対話を重んじて、細やかに傾聴し、商品作りに反映させた。その取り組みが、リピーターとなり、友人知人を連れて帰ってきてくれたそうだ。“美味しかったよ!また来るよ!”の一言を何よりの励みに勉強し続け、会議室での独自の宴会誘致と、フェアーなど差別化した企画を打ち続け、隙間の需要を掘り起こしてきた。今後は、どこまでできるか分らないが、可能な限り、今も勉強しながら現場に立ち続ける。

FreeDiningfoodチムチム

「どうせ食べるなら、体にいいものを食べて欲しい!」

中村 正敬 氏

お弁当
2008年 開業

 元々、音楽家として活動していた。ある時、全国ツアー中に、ハードスケジュールと、ストレスからくる重い体調不良に見舞われ、音楽活動に、ドクターストップがかかった。入院中、人生を考えていた折、栄養学を含めた“食”全般を学ぶ機会があり、これまでの事を振り返り、必要性を実感した。その思いを表現・伝達する方法として、昼ごはんに注目したそうだ。何かと忙しい現代人の昼食は、どこか“間に合わせ”的な要素が強いので、手作りで、3大栄養素をバランスよく摂り、かつ必要なカロリー数を考慮した“お弁当”を販売する事で、人に良い“食”を伝える事に着手した。味覚は人によって感じ方が様々であるために、本当に健康を考えた時、当然味は、薄くなり、同時に、話題性も伴わないので、時間がかかると理解・覚悟の上での開業だった。事業計画は、必要最低限度のミニマム値に設定し、フードコストの計算はするが、誰でも、毎日手が届く500円にこだわり、その範囲で最大のパフォーマンスを生むために、生産者さんと直接交渉するなどの努力を重ねた。お客様の生活の一部に、自分達の料理が生きてくれたら嬉しいと語り、今後も、真面目に、地道に、“リスク”と“健康”について伝える活動を行っていく。

寿珈琲

「お店や人を応援サポートできる焙煎家」

柴田 寿治 氏

カフェ
2007年 開業

 20歳の時、喫茶の世界に入門。飲食に入ったのは、“逃げ道”だったかもしれない、と当時を振り返る。長年、大手珈琲店で、修行を積んでいたある時、友人の誘いで、共同経営の一環として、焙煎を含めた珈琲事業を任された。数年後の平成19年、組織が解散する事になり、その事業を引き継ぐ形で、独立した。お店作りで大事にしたのは、自分がいつも感じていた、“街なかに、ずーっと長い時間開いている喫茶店が1軒でもあれば嬉しいなぁ”という発想から、市場の近くという事もあり、朝早くから、夜遅くまで、出来る限り長い営業時間にする事と、今や生活になくてはならない存在になった珈琲文化だからこそ、よりスタンダードな美味しいコーヒーを提供できるお店作りを心がけた。同時に卸売りも行い、お客様のニーズに合わせた提案型の営業を行い、“お店や人を応援サポートできる焙煎家”という立ち位置で活動してきた。経営者としては、“損して得取れ”という考えの基、自分の事より他人の事を優先し、様々な応援活動や、人と人との繋がり、スタッフの働きやすい環境作りを大事にしている。結果的に、現在は、多くの方々からお声掛け頂けるようになったと実感しているそうだ。今後も、関わるお店や、人が輝く姿になる為の貢献を行っていく。

株式会社JIN 炭焼あぶりや一期一会

「お客様とその日、その場所、その日の食材との出会い、その一瞬一瞬を大切にしたい。 」

相山 正樹 氏

居酒屋
2013年 開業

 車の事故がきっかけで、先輩の経営している飲食店でバイトから始め、約8年、店長を任されるまでになった。その会社の経営が破綻し、多くのお客様の声に応える形で、元々いた店舗を大家さんが貸してくれるという幸運もあり、平成25年に独立。コンセプトは、“お客様とその日、その場所、その日の食材との出会い、その一瞬一瞬を大切にしたい。”との事。開業時から1年程は資金繰りできつい思いをし、お客様が来なければ、即OUTというギリギリの状態だったが、名物の七輪料理(お通しが醤油ホルモン)や、各地より仕入れた新鮮な魚介類・野菜・創作料理などを武器に、志を強く持ち、辛くても笑顔で、お客様の深層心理をくすぐる事を意識した営業を続けてきたおかげで、多くのお客様に支持され、今に至る。これから始められる方には、“少しのお金と少しの技術で簡単にはじめられるような、簡単なものじゃありません。しっかりと考えて開業してください。”と経験からの愛情深いエールを送る。「経営理念は、顧客の満足と社員の幸せを実現させるため、お客様の声に耳を傾け【素直】【本物】であることを貫き、食を通じて、常に地域・業界NO1に挑戦し、お客様とスタッフの【喜び】【幸せ】を共有する。」事を志に、今後は、全道に8店舗を展開する事を目標に、飲食を通じて北海道を元気にする。

聴雪庵

「楽しい余韻を残したままお帰り頂く!」

小島 敦 氏

居酒屋
2010年 開業

 元々、歴史のある、素晴らしい飲食店に、アルバイトから入り、13年間勤めていた。店作りを学ぶうちに、いつか自分のお店を持ちたいと考え、探し始めて間もなく、気に入った物件と出逢い、平成22年開業した。お店のコンセプトは、“あえて、料理メニューを作らず、お客様が望むモノを提供し、ちょっとだけ珍しいお酒を楽しめるお店”だ。その狙いは、お客様に気に入ってもらい、親しみある接客から、会話のコミュニケーションを重視し、お客様のニーズを引き出事で、お客様とより親密な関係作りができるのだそうだ。仕入れで重視しているのは、“半歩先を行く仕入れ”で、あまり先行し過ぎないで、気軽さと楽しみを演出するのだそうだ。経営で大事にしているのは、“常にお客様を飽きさせない”事を念頭に、“面白さ・楽しさ”などを発信し続け、5回の外食機会のうち1回は来店してもらえるように、“好印象で、楽しい余韻を残したままお帰り頂く”事を大切にしている。今後は、札幌の未来の街づくりに貢献し、また、良き人材との出会いがあれば、北海道の一次生産者さんを助けられるようなお店の出店も視野に、ブレずに信じた道を進んでいく。

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