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飲食店先輩経営者からのメッセージ

すでに飲食店経営者として活躍されている先輩経営者から後輩経営者に向けてのメッセージです。
これから共に飲食業界を引っ張っていく後輩経営者へたくさんのメッセージが寄せられています。

北海道の先輩経営者からのメッセージ

すし仁

「いかに儲かるかではない、いかに周囲が喜ぶかである」

岡崎 順平 氏

和食
2012年 開業

 学生時代から、いつか独立したいと考えていた。札幌ススキノの高級店で、約12年にわたり腕を磨いた。半年ほど、周囲の方々のアドバイスをもらいながら、物件探しも含めて、準備に入り、郊外の住宅地で、住居を改装して、平成24年、「すし仁」を開いた。郊外立地の特性を生かし、カウンター7席と、出前、出張握りも行う、地域密着型のお寿司屋さんだ。ネタは、一等地で勝負できる良質なモノだけを厳選して仕入れているが、販売価格は、街場では考えられない程の低価格で提供しているとの事。家族連れに楽しみに来てもらいたいとの思いからだ。開業1年程は、年末のOPEN景気はあったものの認知度が低く、思うように売り上げが上がらない事もあったが、諦めず努力した結果、地域の人達に支えられ、少しずつ口コミが広がっていった。出張握りも、徐々に受け入れられ、法事や、祝い事の席へ呼んで頂ける機会が増えてきた。経営で大事にしている事は、身の丈に合った経営を行う事と、“いかに儲かるかではない、いかに周囲が喜ぶかである”という言葉を大事にしている。今後は、現店舗をしっかり守り、より地域に愛されるお店を続けていく。

桜楓堂

「固定観念を持たず、果敢にチャレンジ!」

林 尚子 氏

パン屋
2013年 開業

 元々、料理人であり、パン職人として、長年勤めて来た。いつかカフェを開きたいとの志を持ちつつ、子育てをしていたが、東日本大震災の影響により、ご主人の実家であり、食の宝庫である北海道への移住をきっかけに、好きな料理と、パン作りを生業とする取り組みにチャレンジ!平成25年に、自宅を改装し、小さなお店を構えた。商品作りのコンセプトは、子供たちが安心して食べられ、地域の方に愛される、目指せ北海道産100%のお店だそうだ。外はしっかり、甘みが強く、中はモチモチ、ミルク感たっぷりの“食パン”が一番人気で、他にも、エゾ鹿の煮込み入りのパンなど、お客様のリクエストにも極力応えて商品化しており、人気が高いモノは、そのまま定番メニュー化する事もあるそうだ。そんな柔軟さから、地域の人に受け入れられ、徐々に、口コミで販売を増やしてきた。これから開業される方には、“固定観念を持たず、どんな形でも出来る、と思うので、是非チャレンジして欲しい”とエールを贈る。今後は、作り手であり、売り子として、直接お客様の声を聞き、また、パン作りの志を伝える事ができる強みを生かし、良き理解者であり、アドバイザーであるご主人と共に、楽しみながら、地域に愛されるパンを焼き続ける。

合資会社土肥商店

「現場をしっかり見る事!(現場は気づきの山)」

土肥 聡一 氏

カフェ、洋菓子、その他
1989年 開店

 元々、明治39年創業の4代目で、先代は、“和装・はきもの業”を営んでいた。代替わりし、昭和57年頃から、婦人アパレルや、雑貨、化粧品などの業種に参入した経緯を辿る。飲食店を始めたきっかけは、元々“美味しい事、楽しい事”が好きだったのと、商売としての魅力を感じていたからだそうだ。飲食事業進出を会社として展開する機運を徐々に高め、遂に平成元年、中央区で、1店舗目となる、炭火焼きのお店「すみぐら」を開店。現在は、10店舗を展開するに至った。社長自身が、出逢った良きお店・良き食材・良き人などがきっかけとなり、“こんな店が出来たらいいなぁ・楽しそうだなぁ”と思える業種・業態のお店を作ってきたそうだ。ただ流行に乗っていくのではなく、あくまで感性が求めるものだけを扱っているそうだ。これから開業を考えている方には、「とにかく多くのお店を見て歩く、本で勉強する、市場を歩いてみるなど方法は幾つもあるので、まずは恐れず行動して欲しい。」とエールを贈る。店作りで大事にしているのは、“固定概念にとらわれない考え方”を重要視している。経営面では、“現場をしっかり見る事!”として、データだけに全ての応えを求めず、“気づきの山”である現場を見る事を特に大事にしている。今後は、今あるモノを、常に進化させ、変化させながら、新たな業態を開発しつつ、楽しい、美味しいお店を増やしていく。

株式会社mado

「勝つまでやる!勝てる方法が見つかるまで探す!」

太田 純一 氏

そば
2000年 開業

 東京でサラリーマンをしていた頃、よく通っていたバーで食べる蕎麦が好きで、いつかそんなお店が作りたいと考えていた。地元旭川に戻り、2001年に小さなバーを開業、2006年に、お酒と蕎麦が楽しめるお店「サラザンバー ドット」という名前で、札幌に移転。2010年にご縁のある方からの希望で、127年続く老舗蕎麦店の経営を引き継ぐ事になり、益々、蕎麦に磨きをかける。お店作りで大事にしている事は、“来た瞬間よりも、少しでも幸せなって帰って頂く事”で、お客様が抱えている辛さを落とせる場所でありたいと考え、そうしてもらう為には、働いているスタッフも楽しんで働いてもらう事を心掛けている。長く経営する秘訣は、「あきらめが悪い事、あきらめない事!」で、勝つまでやる!という事は、勝つ方法が見つかるまで探すという精神が大事。そして、なにより、他人の喜びが自分の喜びに感じられる事が大事であり、周りの人の助けであり、食材・財務・スタッフ・お客様の全てに対して、思いを込めて、真摯に向き合う事を大事にしている。今後は、まだまだ、世界に知られていない、メイドインジャパンの蕎麦文化を世界に広める活動を展開したいと考えている。

MiyanomoriBread117

「何一つも、手を抜かず、真面目に、取り組む!」

川島 理香子 氏

パン屋
2013年 開業

 元々、幼い頃からパンが身近な存在だった。主婦をしていたある日、ベーカリーオーブンを譲り受ける事になったタイミングと、様々な良縁が重なり、パン工房を作る決心をした。場所は、“幼い頃から、この辺に焼き立てのパン屋さんがあれば嬉しいのに。”と思って育った地域で、宮の森地区の小高い住宅地の一角だ。信頼するパン職人と共に、素材にこだわり、天然酵母のパンを作っている。便利のいい場所ではない、それだけに、開業当時から、近隣のお子様から、お年寄りまでの地域の幅広いお客様に支持されている。一番人気は、卵と乳製品を使わず、中はもちっとしっとりとした食感の“角食”だそうだ。2年目は、積極的にイベントなどにも参加したり、SNSを活用した広報活動で、口コミをお客様が徐々に増えてきた事を実感する。経営で大事にしているのは、現代の目の肥えている消費者には、見抜かれてしまうという事を意識して、接客・商品作り、スタッフとのコミュニケーションなど、何一つも、手を抜かず、真面目に、取り組む事だそうだ。今後は、現店舗を守りつつ、積極的に外のイベントにも出店していく。

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