北海道の先輩経営者からのメッセージ
「安全な食と心のこもったおもてなし」
石崎 英俊 氏
焼肉2007年 開業
元々、実家が精肉店で、昭和47年以降、和牛がテーマの飲食店を営んでおり、幼少期からいつか自分もお店を持ちたいと考えていた。本州で建築会社に就職、社会経験を積み、帰札後、家業の“すき焼きしゃぶしゃぶ牛のいしざき”に約5年の修行に入り、平成19年、待望の自分のお店“あみ焼き割烹 和牛いしざき”をOPENした。コンセプトは、生産・加工・提供を一貫して行う、和牛専門店!で、3兄弟が力を合わせ、江別の契約牧場と連携し、黒毛和種(蝦夷但馬)を、お客様の口に届ける所まで一貫して行う、「究極のトレーサビリティー」を実現している。熟成肉が、注目を浴びる中、鮮度を重視し、和牛本来の味わいを大切にしており、さっぱりとして胃にも優しい肉質の魅力を、鉄板焼き、すき焼きしゃぶしゃぶ等の異なる業態で、表現している。経営で大事にしている事は、“安全な食”と“心のこもったおもてなし”で、胡坐をかく事なく、いつも、“どのようにすればお客様に喜んで頂けるか”を追求し続けているそうだ。今後は、両親が築き上げてくれたブランドを守り、チャンスがあれば、一貫生産・提供の強みを生かせる業態で挑戦する事も視野に入れ、精進していく。
「人に教えている事が、自分の成長に繋がる」
吉本 淳 氏
洋食2009年 開業
専門学校卒業後、東京や札幌のイタリア料理店、フランス料理店で、約14年間修行した。2009年、信頼する仲間と共同経営の形で、「洋食コノヨシ」を開業した。コンセプトは、大学近くの立地という事もあり、腕を磨いてきた専門料理ではなく、広く一般的に愛される料理を提供する、“昔ながらの洋食屋さん”とした。一番の人気メニューは、開業当時からの看板メニュー、肉汁たっぷりのハンバーグで、老若男女を問わず、多くのお客様に親しまれているそうだ。OPEN景気後は、苦戦した時期もあるが、口コミから、地域の主婦層に、徐々に受け入れられ、現在、グループで3店舗を展開している。経営面で大事にしているのは、飲食店である以上、“お客様満足”を忘れず、クオリティーを上げ続け、“商品価値を下げない”事、そして、予算を常に厳しめに設定する事で、甘えず精進できるのだそうだ。また、“人に教えている事が、自分の成長に繋がる”と考え、人材育成も重視している。今後は、スタッフの成長と、チャンスがあれば、展開も検討するが、まずは、現店舗が支持され続ける取り組みを行う。
「失敗は成功の素」
池田 宏樹 氏
うどん2005年 開業
調理師専門学校を卒業後、和食の世界に入り、札幌中心部の繁盛店で、腕を磨きながら、いつか自分のお店を持ちたいと考えていた。30歳頃に、開業を決意し、準備に入る。主力商品は、うどんで、江別小麦100%の自家製麺を使用し、出汁の決め手となるかつお節は、大阪から特別に取り寄せ、化学調味料や、保存料は、一切使用しない、という徹底振りだ。そんな安心安全な美味しいうどんが、話題となり、地域の人を中心に、遠くは旭川からも来店して頂いているそうだ。経営で、大事にしているのは、“料理、人、お店のバランス”と、“失敗は成功の素”と考え常に前向きに改善に取り組んでいるのだそうだ。また、財務顧問を依頼している会計事務所から、親身なアドバイスや、強力なサポートを得ているそうだ。日々の売上げの浮き沈みが大きい業種だけに、一喜一憂せず、常に平常心で、何一つ手を抜かない姿勢を保つ。今後も、今まで支えて来てくれた奥様と意見を出し合いながら、より良いお店づくりに邁進すると共に、江別小麦の認知度を上げるべく、普及活動を行っていく。
「器用になりすぎない事、嘘をつかない事」
川畑 智裕 氏
鉄板焼き2005年 開業
祖父が家業で魚屋を営んでおり、いつも食卓には、魚料理が並び、“お肉”がごちそうだった。高校生の時、いつか飲食店で開業しよう!と志を持ち、札幌市内の有名ホテルに就職し、サービスの現場を学ぶ。その後、理想像を模索し、いくつかの飲食店で修行したが、やはり、どのお店でも、“お肉”需要の高さを再確認した。平成17年当時は、大手食肉会社や、乳業メーカーの不祥事が次々と発覚し、よりトレーサビリティーへの意識が高まっていた時期だった。産地表示が難しい現実を理解しながらも、安心安全で、出所が明確なお肉で、元来好きだったハンバーグを作り、鉄板焼きのスタイルで提供するお店「ノースコンチネント」を開店。お店のコンセプトは、“お肉の個性で北海道を旅するハンバーグ専門店”で、道内各地の氏素性のはっきりした、お肉を、自らの足で、探し歩き、納得した素材だけを厳選した。開業間もなく、全国版TV放送のゴールデンタイム枠で、立て続けに取り上げられた事をきっかけに、一躍大繁盛店となる。不眠不休の営業が続き、精神的にも、体力的にも限界の状態を経験しながらも、当初の志を忘れず、現在は、2店舗と、食肉製品加工製造所を展開している。経営面では、何より、“器用になりすぎない事”と“嘘をつかない事”を大事にしながら、飲食店ならではの“付加価値の高い、ストーリーがスパイス”となるような新たな取り組みを行っていく。
「ヘルシー・美味しい・元気・長生き」
風間 明子 氏
カフェ2007年 開業
以前OLをしていた時、人生を考え、オーストラリアと、ニュージーランドへの留学経験を持つ。帰国後、派遣などの仕事に就いたが、元々パン講師の資格を持つ母親が、長年料理教室を開いていた経験と実績を頼りに、家族で力を合わせて、カフェを出店する決意した。何の伝手もなかったが、仲介業者さんから、紹介を頂きながら、平成19年に、母の味をベースにした家庭料理と、アットホームさがコンセプトの「おうちごはん風和」を開いた。平成24年、マクロビオティックを学び、ベースにした店作りにリニューアルし、店名も「風和カフェ」と改めた。知り合ったお客様に、“より健康になってもらいたい”との思いから、“ヘルシー・美味しい・元気・長生き”をキーワードに、お肉や、白砂糖、卵、バターを含む乳製品などを使用しない、健康的料理が基本だ。運営面で大事にしている事は、自然体の家族経営で、お客様はもちろんの事、スタッフとのコミュニケーションを重視している。今後は、料理教室を開きながら、地域の人が、健康になるお店を続ける。