北海道 道央の先輩経営者からのメッセージ
「スタッフの夢かなう場所にしたい!」
平塚 雅祟 氏
焼肉2009年 開店
元々、レストランなど、接客業に従事する事が多く、人と接するのが、好きだった。焼肉であれば、専門的な料理の技術がなくても、勝算があるのではないかと考えた。知人の焼肉屋さんで、簡単なレクチャーを受けて、平成21年に大谷地で1店舗目を開いた。お店作りは、先にメニューの売値から決めて、その価格帯の中で使える、最高の食材を選ぶという、お客様目線を重要視した設計だった。当初、OPEN景気もあったものの、2ヶ月目からは、客足も途絶え、厳しい状況となった。打開策としては、企画を練り、自分でチラシを作成し、配って歩いた、とにかく知らせる事に徹し、来て頂いたお客様には、1人1人へのコミュニケ―ションを積極的に行い、お客様のニーズに応え続けた。キープボトルや、提案してくれたお客様の名前を冠したメニューなど、今、出来るサービスをどんどん行った結果、地域のお客様に支持されるようになり、現在3店舗を展開している。経営で大事にしいている事は、とにかく“人”。共に働くスタッフには、夢叶う場所として、楽しく後悔しない生き方をして欲しいと考え、働きやすい環境作りに力を入れ、今後は、そのスタッフの個性が輝く為の、店舗展開を進めていく。
「基本を怠らず、背伸びをせず、現実的に!」
鈴木 英二 氏
中華2011年開業
元々、実家で飲食店を営んでいた事もあり、いつも身近な存在だった。専門学校卒業後、調理師となり、道内のホテルの開業スタッフから、修行を始め、料理の腕を磨き、外食企業などで、様々な業態開発の陣頭指揮を執って来た経験を持ち、多くの飲食店の開店を手掛けてきた。ご縁から、ここならば、勝算あり!と思える物件と出会い、1ヶ月間徹底した立地・商圏・競合店調査を行い、確信を持って、平成23年5月に、“本格的中華料理を、リーズナブルに提供し、安心して、リピートしたくなるお店”「チャイニーズコタン華鈴花(かりんか)」を開店した。磨き上げた麻婆豆腐・担担麺・餃子の3つをメニューの柱に据えた。経営者として注意した事は、“基本を怠らない”、“背伸びをせず、現実的に”、“初期投資を抑える”、“設計図をしっかりと作り上げる”事だ。店作りで大事にしたのは、”店頭告知“で、お客様が安心してご来店して頂ける様に、「分かりやすさ」にこだわり、配慮した。今後は、持ち前の業態開発能力を活かした、異業態の店舗展開を行っていく。
「先味・中味・後味が大事!」
山内 隆史 氏
中華2014年開業
高校卒業後、料理人として、飲食店に就職。「それしか道がなかった。」と当時を振り返るが、尊敬できる師に巡り逢い、どんどんと料理にハマり、お客様をもてなす事への情熱と、料理・接客・清潔感など、全てがお客様の為に、決して手を抜かない姿勢を教わった。ご縁から、札幌の老舗有名ホテルで修行する機会に恵まれ、尊敬できる先輩の下で、5年間にわたり世界レベルの技術と、“食が人を癒し、幸せにする”という思想を学ぶ事が出来た。その後移ったお店で、店長を任され、経営・運営ノウハウと、お客様に対する考え方“先味・中味・後味!お客様の、来店前、来店中、帰られた翌日の事まで考えたお店づくり”という経営方針を受け継ぎ、平成26年、8年間務めた会社から、好条件で、内装譲渡を受け、遂に、長年の夢であった自分の店、 “痺れる辛さと香りが自慢の麻婆豆腐”がウリの「中華バル ゆんろん」を開店した。常にお客様への新鮮な驚きを届ける料理を提案し続け、高リピート率を実現した。今後は、現店舗で、1人の料理人として、お客様を喜ばせつつ、料理教室や、イベント催事などを、正直な経営と笑顔をモットーに展開する。
「90年以上続く老舗米問屋が始めた“おむすび屋さん”」
亀井 勇弥 氏
おにぎり2008年開業
元々1920年創業、業務用米の老舗卸問屋で、個人向けの玄米販売店“米家きゅうさん”を開店した際に、試食で提供していた小さな“おむすび”が人気・話題となり、本格的におむすび屋さん開業を決意し、研究を開始。東京にあるおむすび屋さんで修行を積み、帰札後、オープンキッチンで、注文を受けてから、むすぶ、出来たて手づくりの“おむすび きゅうさん”を平成20年に開いた。当初は、半ば勢いのスタートで、コストや、収益の細かな計算、食材の管理なども、全てが手探り状態だった。流通形態の激変に起因する米屋としての将来への危機感と、おむすび屋にかけた情熱が原動力となり、徐々にファンを増やしていった。“90年以上続く老舗の米屋さんが始めたおむすび屋”という、分かりやすさが、ニュースソースになり、多くの取材を受けた事も一つの要因と分析する。米屋だからこそ分かる絶妙な米のブレンドと、こだわりの炊き方、むすび方を武器に、目指すは、世界市場に“和製ファーストフード”、国産厳選素材で、お米本来の美味しさを追求した“本物のおむすび”を広める事、いつか世界中の子供達が、ハンバーガーを食べるように、“おむすび”を食べてもらいたいと夢を語る。今後は、現店舗に力を注ぎつつ、チャンスがあれば、新規出店、海外進出も視野に入れた展開を行う。
「人生で、一度は自分のやりたいように、やってみたいと思って始めたお店。」
佐々木 大輔 氏
居酒屋2010年開業
28歳の時、建築関係のサラリーマンから、転職を考えていたタイミングで、通っていた飲食店のマスターに、「働いてみないか」と誘われたのが、きっかけだった。働いてみたら、飲食業は本当に大変だったが、とても楽しく、やりがいを感じた。何より、お客様と接するのが楽しかったそうだ。海外旅行が好きで、特に田舎にある、おじちゃんとおばちゃんが営むヨーロッパの酒場がお気に入りだった。そんなイメージと、オリジナリティーを重視した結果、世界各国の樽生ビールと、北海道で初のシードル専門店として、平成22年に開業した。お客様との距離感が、調度良い、アットホームな酒場を目指しており、ビールは、日替りで、国内外の樽生を最低8種類は用意している。そのどれもが、珍しさではなく、自分が生産地を訪ねたり、話を聞いて、良いと感じた、作り手の顔が見えるモノ以外は、取扱っていないという徹底ぶりだ。“人生で、一度は自分のやりたいように、やってみたい。”と思って始めたお店なので、奥さまと仲良く、自分達のペースで日々楽しく営業している。今後は、クラフトビールとシードルの魅力を伝えつつ、最近では少なくなった“熱くなれる人”を育てる取組みを行っていく。