北海道 道央の先輩経営者からのメッセージ
「常連さんが育ててくれたお店」
森 隆暁 氏
イタリアンレストラン平成18年 開業
いつかは自分でやりたい!という夢を持っていた。有名ホテルの調理場で9年程修業を積んでいた所に、「知人の店が移転するので、その後をやってみないか?」と誘われた事をきっかけに創業。前のオーナーがとても素敵なお店作りをしていただけに、やるべき事をやってダメだったら仕方がないという割り切った気持ちで、“自分らしい好きな料理を提供するお店”をコンセプトとしたチャレンジだった。3年間は、厳しい状況もあったが、4年目以降は、SNSでの口コミ効果もあり、急激に客足が伸び、軌道に乗ったそうだ。9年間やってこられた秘訣は、“淡々とコツコツ積み重ねる事”で、常連さんが育ててくれたお店と思い、その常連さんを飽きさせない事をやり続けてきたそうだ。現在は店舗を移転し、新たな気持ちで料理と向き合い、今後は、ずっと共に働き、大変な時も、支えて来てくれた同志たるスタッフに独立させてあげられるような店舗展開を考えつつ一料理人としてキッチンに立ち続ける。
「お客様が先生となって多くの事を教えてくれた」
伊藤 哲啓 氏
イタリアンレストラン平成19年 開業
30歳になるまでに、自分のお店を持ちたい!と考え、札幌市内のイタリア料理店に入り、10年程修行を積むうちに、お客様の喜びの声が嬉しく、ますます自分自身で築き上げていきたいとの思いが強くなった。平成19年、働いている自分達も、お客様と一緒に楽しめるお店「ガルバンゾ」をOPENした。中途半端が一番良くないと考え、開業資金を極力抑え、再来店して頂く為の徹底した努力を行った。開業後、広告を打つも、なかなか効果が上がらなかったが、ご縁のある方々が、お客様となって支えてくれたそうだ。その後も、顧問の公認会計士や、可愛がって頂いている会社経営者のお客様方が先生となり、多くの事を教わり、とても親身になって相談に乗ってくれたおかげで、継続してこられたと話す。今後は、家族と共に暮らしながら運営する、一軒家店舗の出店も視野に入れ、より多くのお客様との出会いを増やす取り組みを行っていく。
「売り手良し!買い手良し!世間良し!の三方良し!」
松村 泰年 氏
洋菓子平成3年 開業
元々、食を通じて、留萌地域の発展に寄与できないか!という事について、いつも考えていた。この地の美しい情景をお菓子に込め、伝えていきたいとの志を持った父親が、“夕日のまちのお菓子屋さんルモンド”を設立したのは、1976年の事だ。その志を、1991年に引き継いだ。地域の素材を活かし、地域の方々に、出来立てを提供するお店として、日々精進している。人気メニューは、地元増毛産のはちみつをたっぷり使った、「みつばちリング・みつばちロール」だそうだ。2代の長きにわたり愛され続ける秘訣は、“決して素材の質を落とさない事”で、「売り手良し!買い手良し!世間良し!の三方良し!」でなければならないという思いからだ。商売として、経営コストは、もちろん大事にするが、“全てはお客様のために!”という意識で、作り続けている。これから開業される方へは、「誰か一人でも、そのプランを認めてくれる人がいるのなら、実行すべき!」と一歩を踏み出すきっかけを大事にして欲しい、とエールを贈る。今後は、ここでしか食べられないモノを提供し、留萌の風景ごと提供できるCafeを作る事も視野に入れ、今日もお菓子を作り続ける。
「繁盛の秘訣を一言で言えば“思いやり”」
杉山 智公 氏
居酒屋平成22年 開業
元々、アパレル関係の会社に勤めており、いつか独立したいという願望は持っていた。ある時、先輩が経営するお店に行った時に“飲食店は、人と人とを繋ぎ、明日への活力を得られる場所”だと感じ、色々な人脈の広がりや、交流、仲間との憩いを提供できる場所を作る事を決意した。5年程、修業を積みながら資金を貯め、仲間からのアドバイスを参考に平成22年中央区で「卵焼きマルイチ商店」を開店する。サラリーマンを元気にすれば、経済が盛り上がると考え、商談の場として、ビジネスチャンスを掴める場所作りを念頭に、オフィス街で、数十種類の出汁にこだわる“卵焼き”を主力商品とする居酒屋での船出だった。開業後1年程は、厳しい状況もあったが、“ここがダメでも次のチャレンジ!”と腹をくくり、常に明るく前向きな姿勢を崩さなかった。1年が過ぎた頃、急に客足が伸び続け、軌道に乗せる事ができた。ひとえに元気なスタッフが、お客様を盛り上げ、元気にしてお返しする、心のこもった接客の賜物とあくまで謙虚だ。今後は、3K仕事と言われる業界イメージを打破し、働く人が豊かになれる仕組みを作り上げ、新業態の出店も視野に入れ、思いやり溢れるお店を続けていく。
「笑顔を大切にするサービス」
新津 賢二 氏
カフェ平成21年 開業
元々アウトドアが趣味で、人に料理を提供する事が大好きだった。26年間務めたサラリーマン時代に、夜間の調理師専門学校に通い、免許を取得、また、札幌農学校に通い、農業の基礎を修得し、自家菜園を持つ。退職後、1年間カフェビジネスの専門学校に通い、平成21年に満を持して、「OutdoorCafe野菜香房」をOPENした。隣接して美容院を営む奥様との2人3脚だ。お店のコンセプトは、近隣のご家族、仲間、美容院のお客様などに、アウトドアスタイルの鉄鍋料理を提供するお店作りだ。人気メニューは、ご当地バーガーの「石狩バーガー」や、煮込み料理で、自家菜園で獲れたての野菜や、石狩市原産の望来豚などを使用しているそうだ。開業後1~2年は、我慢の時期だったが、飲食店組合の役員や、市のイベントに積極的に参加する事で、地域に貢献してきた事が、継続してこられた要因だそうだ。企業ミッションは、“「美・食・遊」のサービスを通して、お客様との信頼関係を大切にし、期待以上の地域NO.1サービスを目指すと共に、より豊かなライフスタイルを創造する“で、今後は、地域の高齢者の方々への配食・ケータリング、訪問美容なども積極的に行い、”笑顔を大切にするサービス“を展開していく。