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飲食店先輩経営者からのメッセージ

すでに飲食店経営者として活躍されている先輩経営者から後輩経営者に向けてのメッセージです。
これから共に飲食業界を引っ張っていく後輩経営者へたくさんのメッセージが寄せられています。

北海道 道北の先輩経営者からのメッセージ

塩ホルモン 栗の木

オーナー自らが率先してお客様の声に耳を傾け、即実行してきた22年

栗崎 克泰 氏

焼肉、ホルモン
平成6年開業 

外食産業に興味があり、ビジネス目線でアンテナを張っていた時に、某有名塩ホルモン店で食事をし、タレをつけずに塩だけでこれだけ美味しいホルモンが食べられることに衝撃を受ける。
「旭川発祥の塩ホルモンをもっと広めたい!」という思いで、試行錯誤して出来上がったのが、オリジナルの塩ダレにつけた塩ホルモンだったそうだ。
地元の食材を使ったこだわりの塩ダレは、家庭では真似できない、ここに来たから食べられる味だからこそ、たくさんの方に食べていただきたいと、低料金で提供し続けることにもこだわる。
22年継続してこられた秘訣は、オーナーがお店に出て最前線でお客様を見て、常に反応を見ていることだそうだ。お客様の表情を見て、感想を直接聞いて、お客様が満足をされているかを常に気にしながら、お客様からのご意見はすぐに実行する。元サラリーマンだったからこそ、社長自らがお客様の声に直接耳を傾けることにこだわっている。
今でものれんをかける時には、ものすごく緊張しながら初心の気持ちを忘れずに、お客様に感謝してオープンさせているそうだ。これから始める方にも、初心を常に忘れずにがむしゃらにがんばってほしいとエールを贈る。

居酒屋わしん

お客様はもちろん、スタッフも大切にすることで、全体の流れが良くなった

小林 誠 氏

居酒屋
平成14年開業

料理の専門学校を卒業後、洋食を学びたいと考え東京が本社の大手企業に就職。和食部門に配属となったが、覚えるところまでは覚えようと約3年、東京の寿司店で修業を積む。
旭川に戻り、ホテルの和食料理人を経て、個人の飲食店で料理を担当していた時に、オーナーから「おまえも俺みたくなりたいなら経営者になれ」と背中を押されたことがきっかけで火が付き、自分のお店を持つ決意をした。
苦労したことは、経営者としてスタッフを教育することだった。席が空いているからといってお客様をどんどん入れてしまうと、飲み物も料理もお待たせしてしまったり、作ることで手いっぱいで全く余裕がない状態になると、スタッフのフォローができなくなる。スタッフがやめてしまう経験をして、一人では何もできないことを感じさせられた。それを機に、混んでる時は「お時間がかかってしまいますけどよろしいですか?」と席が空いていても確認するようにした。そうすると、お客様をお待たせすることが減り、全体の流れも変わり、スタッフとの連携にもつながり、スタッフも長く働いてくれるようになってきた。
繁盛の秘訣は、とにかく一生懸命やること。先延ばしにしないで、思ったらすぐに実行する。メニューを研究したり、本を読んだり、時代の変化についていくことが大切だと感じている。

株式会社 North Force イタリアンバール臣

経営者になり最初に感じたお金の設計図の大切さ

早川 博臣 氏

イタリアンバール
平成18年開業 

大学生の頃、バーテンダーのアルバイトで副店長になり、料理の勉強に興味を持つ。
中華料理・ラーメン店で修業し店長も務めた後、フレンチレンストランに修行に入り再び店長となる。イタリアンレストランに転職後も店長を務め、その頃から「いずれは独立したい」と宣言し続けていたところ、オーナーが中心部にビルを買った際、空き店舗に店を出すことを提案され、たくさんの人の力を借りて前身の「IZAKAYA臣」を2006年にオープンさせた。2011年に移転し、現在に至る。
開業時の苦労は、突然決まった話だったこともあり、お金の設計図が全くなく、金銭感覚もずれていたことにより金銭のやりくりに苦労した。財布に300円しかなかった日のことは今でも忘れられないそうだ。「これ以上は下がることはないんだ。」という気持ちで、スタッフの支えもあって乗り越えることができた。
だからこそ、経営者としてはスタッフにどう還元していくか、全体を見て自分の考えばかりにならないように、お客様目線やスタッフ目線も大切にしている。
これから始める人には、失敗から学ぶことは多いので、常に最低のこともしっかり考えておき、最低売上と最高経費で見越しても商売が成り立つのか、数字をきちんと出しておくことが大切だと、エールを贈る。

一軒家Cafe 金のオーブン

イギリスのお店のイメージを大切にした女性の憩いの場となるお店

吉川 和幸 氏

カフェ
平成23年開業

10代の頃にコーヒーの業者として飲食店に出入りしていた時、シェフと話したり、裏方と接する中で飲食店経営に興味を持つ。
その後イギリスに1年間滞在し、ヨーロッパ各地を回り、日本と違った開放的でおしゃれな雰囲気に毎日刺激を受け、様々なことを吸収してきた経験が今に繋がっている。

料理はヨーロッパのカフェが強く印象に残り、大きな影響を受けたことで、イングリッシュブレックファーストをイメージしたメニューに力をいれている。食べやすく旭川の女性に受け入れられるランチとブランチの間くらいの量で、見た目も味も楽しめるプレートメニューを考案した。
ゆっくりと食事もおしゃべりも雰囲気も全てを楽しんでいただけるような女性の憩いの場を作りたいというコンセプトでお店作りをしてきた。スタッフもカフェ好きな方に来ていただけたので、女性目線の意見を積極的に取り入れ、参考にして足してきた5年間だったそうだ。
料理人としての職人目線と経営者目線の両方のバランスが大事だと考え、ステージに合わせて目線を変えてきた。経営者という責任から危機感は常につきまとうそうだ。そんな時は、ちゃんとやりきっているのかを確認し、自らを奮い立たせて努力を続けてきた。 これから始められる方にも、自分がやってみたいなら、後悔しないようにやり残さないようにやりきってほしいとメッセージを贈る。  

ら~めん蔵

情報をどんどん吸収して、様々なことに挑戦してきた20年

長堀 聖志 氏

ラーメン
平成8年開業

元来の麺類好きが高じて一念発起、有名ラーメン店に修業入りし、結婚を機に独立。開業時は客足が少なく、近隣に手作りのチラシをまいて歩く日々だった。開店した年に子供も生まれたため、朝昼晩とラーメンを食べて、本もたくさん読み、スープを何度も捨てながらも、とにかくがむしゃらに必死にやってきた。
11時から20時まで店を開けて、1日に17食しかでなかった日のことは今でも忘れられないそうだ。
地産地消で道産食材にこだわりながら、20年前にどこよりも早く、赤ちゃん用の椅子や割れない食器を取り入れ、エプロンを用意し、率先してお客様のためにできることを行った。サイドメニューのチャーシュー飯やねぎ飯も他店がやっていないうちに始めた。
ねぎ塩ラーメンがヒットして、V6と石塚さんが取材に来てくれた後も、それだけに頼らずに新メニューの開発を続けた。塩しょうゆ味噌、どれもバランスよく人気があることに着目し、昨年は、一つのどんぶりで2種類の味が楽しめる【にこにこハーフラーメン】も始めた。
経営者として人を使うようになってからは、人を大事にしてスタッフへの感謝の気持ちを忘れない。大変な時もあったけれど、くじけているくらいなら色々やり尽くして悔いが残らないように、これからも情報をどんどん吸収して新しいことを取り入れていきたいと意気込みを語る。

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