愛知の先輩経営者からのメッセージ
キッズルーム完備の雑貨カフェでお寛ぎください。
小倉 智美 氏
ハンドメイド雑貨&カフェ2014年9月
元々、服飾関係のデザイン学校に通っていて、モノ作りが好きだったという。しかし、学校卒業時は就職難で、飲食店などでアルバイトをしていた。その後結婚して、お子さんが生まれ、仕事を辞めて家庭に入る事に。しかし、子育てをしているとなかなか社会とつながる機会がなく、視野も狭くなっていく気がしたので、子育てが一段落した時に、雑貨のハンドメイドを始め、あるカフェに雑貨の委託販売を始め、世界が広がった。同時に自分もいつかそういうお店をやりたいと思ったのだそうだ。
お店は、家族の起点になる場所にもしたいと考え、自宅と店舗が一体になった物件を探し、今の場所で開業。子育て中のお母さんの交流の場、ハンドメイド作家さんの発表の場としてスタートしたが、自身の調理のスキルが思ったより足りなかったので、提供スピードもクオリティも当初は満足いくレベルではなかった。そのため、価格設定も弱気になってしまったという。
人気メニューは、お子様連れが多いので、キッズメニューの「うさぎさんカレー」。
これまで続けてこられたのは、まずは、支えてくれた、ご主人とお子さんのおかげとの事。あと、地域のハンドメイド作家さんのコミュニティの取りまとめをしているので、その仲間たちが、お店を紹介してくれているのだそうだ。
大事にしている事は、人と人との絆。自分一人では生きていけないので、お客様も家族もスタッフもハンドメイドの仲間もみんな大切なのだという。
今後は、親族が焼肉店をやっているので、韓国料理が食べられるオシャレなカフェをやってみたい。とのお考えだ。
これから始められる方へ、
主婦や脱サラで始められる方は、まずはお店の厨房で働く事をおススメするとの事。プロの現場をできるだけたくさん体験してほしい。と、エールを贈る。
本格和食とお酒を気軽に楽しんでください。
吉野 和彦 氏
和食居酒屋2016年2月
中学生の頃、寿司屋さんにあこがれ、高校卒業後は調理師学校に進み、その後あるお寿司屋さんで働いたのだそうだ。しかしそのお店は寿司と和食にわかれていて、最初は和食の方に配属になった。その後和食の楽しさを知り、和食を本格的に学びたいと思い、寿司屋を1年で辞めて、料亭に修業にはいったのだという。そのお店で約5年。さらにその後ホテルの和食店で5年ほど修業したのちに今のお店を開業。
「本格和食とお酒を気軽に飲み食べできるお店」がコンセプト。ターゲットはビジネスマン。実際8割は近隣のオフィスに勤めるサラリーマンがお客様なのだという。
開業から1年半たって何とか収支がプラスになってきた。お客様にいかにリピートしていただくか、という事を最優先に考えて続けてきたのが良かったのだと思う。と、ご主人は語る。
看板メニューは、新鮮な魚介や干物、和牛などをアツアツの石でお客様が自分で焼いて楽しむ「石焼き」。
これまで続けてこられたのは、人に恵まれた事。何かとアドバイスしてくれた先輩や、ついてきてくれたスタッフのおかげだという。もちろん、いいお客様にも恵まれ、大変感謝している。とご主人。
大事にしているのは、気軽に使っていただくお店だが、調理には決して手を抜かない事だそうだ。
今後は、ケータリングなどもやっていけたらと考えている。まずこのお店でしっかり売り上げを上げて、任せられる人材を育て、ゆくゆくは2号店も出したいとのお考えだ。
これから始められる方へ、
自分なりの考えはしっかり持ったうえで、(実際にお店を経営している)先輩の意見にも耳を貸す余裕を持ってほしい。と、エールを贈る。
3割のお客様に、長く愛されるお店を目指してます。
氏原 茜氏 氏
おばんざい・割烹2013年10月
学校を出てから、フリーターとして様々な飲食店に勤めていたが、このままではよくないと思い。それまでのお店を辞めて、一般企業に就職。半年ほど勤めてみたが、どうも肌に合わないと感じ、飲食店がやはり好きだとつくづく実感し、以前お世話になったお店のオーナーの勧めもあって、今のお店を立ち上げたのだそうだ。
週に何度も通える、気軽なお店だけど、素材も調理もちゃんとした料理を提供するお店。毎日食べても美味しい家庭料理がテーマ。実際、週に3-4回通ってくださっている常連さんも少なくないとの事。
開業時、売り上げは何とか順調だったそうだが、苦労したのはスタッフ。集めるのがまず大変だったし、なかなか定着しない。ずっと悩んでいるという。
手作りのおばんざいが人気だが、中でも「牛すじの煮込み」はとても好評で、今では定番メニューになっている。
これまで続けてこられたのは、お客様のおかげ。本当にいいお客様ばかりが集まってくださっている。ご自身も、10人のうち7人に嫌われてもいいから、3人がずっと好きでいてくれるお店になりたいというお考えだ。それができるのが、小さなお店の強みでもある。結果いいお客様ばかりのお店になったのだという。
大事にしている事は、とにかく自分を曲げない事。ブレない事。
今後は、何店舗も広げていく考えはなく、長く続くお店にしていきたい。とのお考えだ
これから始められる方へ、
個人事業でも家族だけで経営しているお店でも、お店のお金の出入りとプライベートなお金の出入りをごっちゃにしない。きっちり公私を分ける事が大事。とのアドバイスをいただく。
揚げたて天ぷらと飛騨の味で、お客様を笑顔に!
谷垣内 康彦 氏
天ぷら2000年5月
大学卒業後、名古屋でアパレル関係の会社に就職し、7年近く勤務。しかし、元々30歳ぐらいまでに独立して自分で事業をやろうと決めていたのだそうだ。
何をやろうかといろいろ考えた時、学生時代の自炊などをきっかけに、料理を作る事が大好きになったので、好きを仕事にしてみよう、と飲食店をやることに。
昼間は仕事をしながら、夜間の調理師学校に通って免許を取得。その時の日本料理の先生のご縁で、名古屋のある料亭で修業をすることになった。
他の見習いの人より10歳ぐらい遅いスタートだったので、当時は人の何倍も色々なことをやった。懐石とお座敷天ぷらが人気の料亭で、特に天ぷらの方は対面型のスタイルなので、料理の腕前だけでなく、お客様と会話ができる事が必要だったそうだ。おかげで、営業職で培ったコミュニケーション力が認められ、比較的早くから任されるようになったという。歴史のあるお店だが、やる気があればどんどん任せてくれる方針だった事に感謝しているとの事。その後、洋食なども経験し、5年ほどの修業をしたのちに開業。
比較的順調にスタートできたのは、オープン当初から来てくださったお客様の口コミのおかげだという。じわじわ常連さんも増え、お店も知られていった。
名古屋は高級店はあるけれど、気軽に天ぷらが食べられるお店が意外に少ないので、気軽に、肩肘張らず天ぷらが食べられるお店をめざしたのだそうだ。また。ご主人の地元、飛騨地方の野菜や山菜、郷土料理や地酒を天ぷらと共に提供し、飛騨の味を名古屋で広めたいというお考えだ。
人気メニューはもちろん天ぷらだが、ちょっと変わったところでは、デザートとして提供している「しるこサンド」という愛知のビスケット菓子の天ぷらが、隠れた人気メニューだそうだ。ご主人が子供時代に食べた、お菓子やまんじゅうを天ぷらにしたおやつがとてもおいしかったので、ある時お店でもサービスで出したところ、非常に好評でその後は定番メニューになったのだという。
これまで続けてこられたのは、地道にまじめにやってきたことだと思う。と、ご主人。ひと手間加えたり、プラスアルファの工夫をしたり、というお店もあるが、ウチは、オーソドックスな天ぷらを提供する事を心掛けているとの事。
大事にしている事は、お客様の「笑顔」。お店で色々飲み食べしていただく事も嬉しいが、一番はお客様が笑顔になっていただく事。特に、帰りがけにお客様が笑顔で声をかけてくださるのが最高の喜びなのだという。
今後、お店を増やそうとは考えていないが、できれば、将来海外に移住して、そこでお店をやってみたいと思う。とのお考えだ。
これから始められる方へ、
飲食店経営はやりがいのある仕事だが、本当に好きじゃないと続けられない仕事だと思う。そこをきちんと自分に問いかけて欲しい。それでもやりたいと思える方は、ぜひチャレンジしてほしい。と。エールを贈る。
鮮魚と創作寿司をお楽しみください!
榊原 静人 氏
鮮魚居酒屋2010年10月
父親が寿司屋を経営。最初はそのまま寿司屋を継ごうと思っていたが、既存のお客様の高齢化や、これから顧客になっていただきたい、自分と同世代の方が求めているお店を考えた時、従来の寿司屋とは違う業態にするべきと考え、10年ほど居酒屋など様々なお店で修業を重ね、お店をオープン。継いだというより、新しいお店をスタートさせた形である。
コンセプトは、魚が売りの創作居酒屋。
全く新しいお店になったので、それまでの常連さんで離れていった方もあるが、高齢の方が多いので、出前のご利用が多く、そのご要望にはしっかりお答えしているのだという。
元々この地域のお店で長く働いていたので、おかげさまでスタートから順調にお客様に来ていただけている。
人気のメニューは、もちろんお刺身。
これまで続けてこられたのは、スタッフに恵まれたおかげ。と、ご主人。いい人に出会えたし、教育にも力を入れているそうだ。
大事にしている事は「何があっても人のせいにしない事」。景気のせいとか、競合店のせいとか、立地のせい 等々、すべて自分の責任、と思うよう心がけているのだという。
今後の展開、今、比較的近い距離で2軒やっているが、その真ん中ぐらいにもう1軒出したいとのお考え。
これから始められる方へ、
実際にやっている人に聞くのが一番なので、ぜひ、自分と同じようなタイプのお店をすでに経営している人の意見を聞いてほしいとの事。自分ももっと聞いておけばよかったと、つくづく思うのだそうだ。
始める時は、人の言う事に耳を貸すという、気持ちの余裕はないかもしれないが、できるだけ心がけてほしい、とエールを贈る。