100分の1ではなく1分の1を大切に!当たり前のことを忘れずに一つ一つ気持ちを込めて!
横溝 勝義 氏
ハンバーガー2008年開業
横溝氏がハンバーガーショップ『Reg-On Diner』を開業したのは、2008年38歳の時だった。10代の頃飲食店でアルバイトを始めたのをきっかけに、飲食業界に入り20歳のころアメリカに約3ヵ月間一人旅をし、その後ハンバーガー専門店や洋食店を経て独立を考え始めたという。開業前はハンバーガー専門店で修業し、独立に必要な資金や技術を身につけたという。「駅から離れたこの場所を選んだのは、限られた予算も理由の一つですが、わざわざこの店を目指して、この店があるから来てくれるお客様を作りたいと思ったからです。」「一人一人のお客様とコミュニケーションをとり流れ作業でなく、一人のお客様にひとつひとつ気持ちを込めた商品を作ろうと思いました。」そう横溝氏は語る。
こだわりのハンバーガーは何よりも『全体のバランス』を重視している。無添加の100%オーストラリア産ビーフを使用し普通挽きと粗挽きを独自配合することにより、肉肉しい感じを残しながらジューシーさを感じられるという。バンズ・パティ・野菜そして塩・胡椒・ソースが一体となって美味しいと感じられるハンバーガーを目指し、ひとつひとつ丁寧に作ることを大事にしているとのことだ。
「お店側にとってはもしかしたら100分の1かもしれないが、お客様にとってみたら1分の1。素材にこだわりはもちろん、当たり前のことを忘れずに一人のお客様に気持ちを込める事を心がけています。」開業当初は厳しい時期もあったが、こだわりのハンバーガーは口コミで評判となり、年代や性別問わず幅広いお客様に来て頂けているという。
「やはりお客様の喜ぶ顔を見るのが一番嬉しいです。さらに美味しいものを追求してもっと喜んで頂きたい。それが自分のモチベーションにもなります。」と横溝氏はいう。今後は現在の店舗を中心に2号店目の出店も考えて行きたいとのことだ。
こだわりの素材を 出来るだけ手作りで 気持ちのいいサービスと一緒に。
守口 駿介 氏
ハンバーガー2014年開業
開業を志したのは、守口氏が20歳大学生の頃だった。焼肉店でのアルバイトからはじめ、当初はカフェを出店したいと考えていたという。その後カフェの軸になるメニューとしてグルメバーガーをとりいれたらと考え、原宿のカフェやハンバーガー専門店で働きながら独立の準備をしたという。アルバイトをかけ持ちしながら、給料のほとんどを開業資金として貯蓄し2008年1号店目となる「バーガーマニア」を白金に開業した。
こだわりのハンバーガーは素材とバランスを重視している。国産肉を使用し肉の部位を合わせて使用しジューシーさを出し、バンズは天然の酒だね酵母を使用し作ったものを業者から取り寄せている。甘さとモッチリとした食感が特徴だ。日本人にも食べやすい日本人向けのハンバーガーを目指し、肉とバンズと野菜のバランスを大切にしているという。またハンバーガーだけでなく、スペシャルティコーヒーという、豆の品質の良い本来のコーヒー豆の旨みを感じられる商品を提供している。本格的なラテアートのコンテストなども自店で開催し技術を磨いているとのことだ。
2008年に1号店目を白金に開業してからは、2011年に広尾店2014年に恵比寿店と順調に直営店舗を伸ばし、3店舗を運営している。「まずは自分たち自身が仕事を楽しむというところを大切にしています。自分たちが楽しみながらお客様に楽しんで頂く、そしてお客様の楽しむ姿を見て、自分たちが喜べると思っています。」そう守口氏は語る。スタッフの成長と共に店としても成長していきたいという。今後も人を喜ばせる空間や場所を作り続けて行きたいとのことだ。
毎日を楽しみ、そして楽しませる、食が生み出す笑顔と喜びをいつまでも絶やさない!
水上 誠二 氏
ハンバーガー2005年開業
2005年駒沢に開業した、AS CLASSICS DINER(エーエスクラッシクスダイナー)は、水上氏が、ハンバーガーのパティからマヨネーズ・ケチャップ・マスタード等に至るまですべて自家製にこだわり、ジャンクというイメージを覆したアメリカンダイナーだ。水上氏は、以前大手のIT関連企業でデザイン等の仕事をしていたという。20代後半の頃Barを2年ほど経営したこともあり、飲食業の魅力を感じていたとのことだ。
現在の店舗で独立開業する以前は、飲食店に約6年ほど勤務し開業までの準備をした。「コンセプトは、以前アメリカにいた時に好きで良く通っていたダイナーをイメージして作りました。店舗名も実はその店が由来です。その店名プラス自分がAという頭文字の付く単語(アーティストなど)が好きであったのと、高品質を示すAランクという複数の意味を持つAという事でAS(エーエス)CLASSICS DINERとつけました。」「出店場所は、あえてアクセスの悪い場所で自分自身を鍛えながら、地域の方に長く通って頂ける愛される店作りをしようとこの場所で開業しました。」そう水上氏は当時を振り返る。
「ハンバーガーの味は肉もそうですが、ケチャップやマスタードも味の大きな決め手です。例えば肉にいくらこだわりがあっても、既製品のケチャップなどを使えばやはりその味になってしまう。こだわるなら全て自家製にして、ここでしか味わえない味を作ろうと思いました。」開業当時は1日数名の日もあったと言うが、こだわりの味や雰囲気に、今では多くの地域のお客様に来て頂けるようになったという。現在は駒沢本店のほかに六本木ヒルズ店も出店している。
「ただ直営店舗の展開は、今後考えてはいません。うちのスタッフはほぼ全員独立希望者です。今後は安心して働ける会社としての体制を整えながら、今のスタッフの独立を応援していきたいと考えています。」これからもオーナーチーフとして現場に立ちながら、地域の方に愛される店作りを続けて行きたいとのことだ。
お客様から真に必要とされる店であり続けること。そして人材を育て自分自身も一緒に成長していきたい。
中俣 伸輔 氏
居酒屋、その他2007年開業
父親が自営業で飲食店舗を経営していた影響もあり、中俣氏も18歳のころから飲食店で働きながらいずれ開業を考えていたという。株式会社ザガット創業のきっかけは、20歳の頃NYに滞在した時に、レストラン情報誌(ザガットサーベイ)を片手に店舗をめぐりそこで多くの感銘を受けたことだったという。
「社名のザガットの由来はその事から来ています。当時はガイドブックを片手に40~50の飲食店舗をめぐりました。自分も将来食の世界で同じ舞台に立ちたいという想いを、その時に感じ、日本に戻りすぐに会社の立ち上げに動きました。」そう中俣氏は振り返る。
その後、独学で調理師とふぐ調理師の免許を取得し、23歳の時に1号店を開業したという。「NYから戻ってから開業まではとにかく開業資金を貯めるために、飲まず食わずのような状態で飲食店で働き資金を貯めました。」「開業後は、2店舗目3店舗目と店舗を増やしましたが、厳しい時期も経験しました。」1店舗目はFCのフグ料理店、2店舗目は神田にある「たいやき神田達磨」をのれん分けしてもらい、3店舗目は母方の実家が、100年以上続く鹿児島芋焼酎の蔵元「中俣酒造」だったことから朝獲れ鮮魚と焼酎をうりにした居酒屋業態を出店した。現在は居酒屋業態の店を中心に、5店舗直営店を出店している。
「来店頂いたお客様に対しては、常に味・サービス・雰囲気全てを楽しんでほしいと考えています。」「また一緒に働いているスタッフには、基本的な礼節を大切にして社会人として育ってほしいと考えています。そして私自身も一緒に成長していきたいと考えています。」そう中俣氏は語る。
これからもお客様の目線を忘れずに、常にお客様に何が出来るか考え、本当にお客様から必要とされる店を経営していきたいという。「例えば今のお店がお客様で一杯になって、次の店舗をお客様から求められるようになれば、またもう一店舗出す。そんなイメージです。」今後もお客様と共に、人や店舗を成長させて行きたいとのことだ。
一品入魂!こだわりの焼餃子
石井 清 氏
餃子屋1950年開業
メニューは焼餃子一品のみ、『亀戸餃子』は餃子1品にこだわりを貫いている抜いた下町の老舗餃子専門店だ。開業は1950年、現在は二代目の石井氏が家族で店を切り盛りしている。初代が戦後亀戸で開業し、二代目も幼いころから学校に行く合間に店を手伝っていたという、1950年当時は寿司やラーメン店はあったが、餃子専門店は亀戸の周辺では全くなかったという。「店舗があるのが表通りから一本入ったところにあり、開業当初は周辺に店を知って頂くために、チラシを貼らせてもらったり近隣の会社にまわったりとにかく一生懸命なんでもやったと聞いています。」「この場所は何軒か前の店が入れ換わっていたようで、当初は餃子だけメニューの店なんか続かないとも言われていたようですが、今はおかげさまで多くのお客様にファンになって頂き、60年以上続けられています。」そう石井氏はいう。
焼餃子ひとつのメニューだが、強いこだわりがある。「その日のうちに仕込んだものはその日のうちに売り切る」ことを守っている。国産の新鮮な材料を使用し、出来たてのうちに食べて頂きたいという想いがあるからだ。また自家製のラー油をはじめとしお酢や醤油もすべて店独自に作っているという。焼くための油もオリジナルの配合で油をブレンドして使用しているとのことだ。またからしと一緒に提供されるのも店の特徴だ。「餃子の良さは、お客様の好みで調味料を作って自分好みの味で召し上がっていただける事。そしてお腹のすき具合で自分のペースに合わせて量を決めれる事だと思います。」そう石井氏は語る。
店の中はカウンターが中央に配置され、昔ながらの鉄板鍋で目の前で餃子が焼き上がるのを見る事が出来る。焼き上がるのを待っているお客様にも目の前で焼くのを見て楽しんでもらいたいと考え初代が作ったのだという。こだわりの餃子は地域に愛され、多くの常連客で毎日客足は途切れない。毎日6000個~1万2000個もの餃子を売り切るという。今後も餃子一本にこだわり店を続けて行きたいとのことだ。