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飲食店先輩経営者からのメッセージ

すでに飲食店経営者として活躍されている先輩経営者から後輩経営者に向けてのメッセージです。
これから共に飲食業界を引っ張っていく後輩経営者へたくさんのメッセージが寄せられています。

フォセットフィーユ

「スタッフ1人1人に独り立ち出来る力を持たせてあげたい。」

山下正純 氏

ケーキ
2005年 開店

 父親が、士別市で菓子店を営んでいた事もあり、高校卒業と同時に、大手菓子メーカーで修行に入った。平成元年に、札幌の現在地にお店を移転、移住し、2000年に代表権を譲り受け、その後「手作り菓子フォセットフィーユ」としてリニューアルOPENさせた。それまでの和菓子イメージから、若い世代のご家族にも支持されるような温かみのある店作りへ、思い切ったリニューアルをする事で、経営者としての思考にも変化が生じ、新しい菓子作りへの挑戦や、スタッフとのコミュニケーションの取り方、財務など、あらゆる面で好転するきっかけとなった。それ以降は、スタッフのアイデアを積極的に取り入れた商品作りを行う事によって、スタッフ自身が“自分のお店”という意識を持ち、自発性、主体性、経営意識、モチベーション等が格段に上がったのと同時に、自分自身の経営判断も、研ぎ澄まされていったそうだ。経営で大事にしている事は、スタッフ1人1人が真剣な取組みの中にも、楽しさを追求しつつ、技術を高め、独り立ち出来る力を持たせてあげる事だそうだ。今後は、素晴らしいスタッフと共に、新店舗も視野に入れた展開を模索していく。

ダニーズレストラン

「素材が無いならば自分で作るしかない!(フランス人シェフの挑戦)」

シェフ ダニー 氏

レストラン
2013年 開店

 地元フランスで、調理専門学校講師を務める傍ら、レストランも経営。2006年のコンクールでは、ガレット部門で1位、クレープ部門2位を獲得する実力者だ。2009年、東京目白の「ル・モンサン・ミッシェル」の立ち上げのために来日し、ミシュランガイドに掲載される超人気店にまで育て上げた。自分の理想とするガレットを作る為に必要なそば粉が、日本には存在しておらず、“無いならば自分で作るしかない!”と決意。望み通りの品種、挽き方、ブレンドに辿り着くまでに半年以上の歳月を費やした。北海道の食材は、モンサンミッシェルの時から使用していたが、“より美味しいモノをお客様に提供したい”との思いから、良質なそばと、食材を探すために、北海道に来た時、様々な魅力に気づき、東京から移住。北海道で2ケ月の期限付きイベントでは、約1700人もの人が全道各地から来店してくださり、開店待望論が大きくなり、平成25年、予定より1年近く前倒しで、お店をOPENした。科学調味料は一切使わず、厳選された素材だけで作るこだわり製法で、多くのファンの期待に応えている。毎日、毎日お客様の要望に対して、シビアなチェックを怠らず、改善に継ぐ改善を日々行っている。今後は、今よりも小さなお店で、夫婦2人での運営も視野に入れつつ、北海道で人材を育成できる学校の設立も目指していく。

ドルチェヴィータ

「先進的な神戸スィーツの文化を北海道に伝えたい。」

安孫子 政之 氏

洋菓子
1999年 開業

元々ものつくりで、人を喜ばせるのが好きだった。神戸、横浜、四日市市など道外で、パティシェの修行を積み、進路をどうするべきか迷っていた時に、札幌市郊外の“美しが丘”に良い物件の話が舞い込んだ事がきっかけで北海道に戻り、平成11年、24歳の時に『DOLCE VITA』を開業した。元々実家が製粉会社を営んでいた事もあり、北海道産小麦の魅力を伝える為に、パティシェを目指したそうだ。商品作りで大切にしたのは、“北海道素材を使用する事”と“自分が衝撃を受けた先進的な神戸スィーツの文化を北海道に伝える”事で、店作りでは、内装にもこだわり、ダイニングキッチンの様な設えとした。レストランでコース料理の1品として提供されるスィーツを、家庭にも気軽にお持ち帰りして欲しいと考えて、30代前後の主婦達に受け入れてもらう事を目指し、見慣れないお菓子に対するお客様の違和感も、自信を持って作り出した自分の作品として、1人1人丁寧に会話で伝えてきた結果が、口コミに繋がり、お店の基礎となっていると分析する。カフェ出店や、百貨店出店など、不運な出来事も乗り越えつつ、常にチャレンジを繰り返してきた。経営として大事にしているのは、“お客様に喜んでもらい、スタッフの幸せ実現する”事で、少しずつ変わりながら、今後も努力を積み重ねていく。

鉄板焼和食 徳えもん

「自分のためより、人のためにする」

東 直美 氏

鉄板焼、和食
2014年 開店

 学校を卒業後、ホテルや、大手外食チェーンに勤務し、北海道エリアマーネージャーを務めていた経歴を持ち、料理・接客サービス、店づくり全般に至るまで、多くの経験を積んだ。元々実家が、創業80年の老舗製麺会社で、手伝いをするために、外食を離れ、入社。先代である父親の意向で、製麺会社は、自分の代で終わらせる決意を知り、自分の好きな飲食店を始ようと考えたのが、きっかけだった。ご主人が、20年以上の経験持つ板前さんで、その技術を十分に活かせるお店づくりを心がけ、お客様により喜んで頂くために、鉄板を導入して、北海道産の素材を、焼きたてで、カジュアルに提供するお店を目指した。ご主人の出身地である八雲のブランド牛「八雲牛」が一番の看板メニューだそうだ。開店前から、SNSを通じて、お店づくりの過程を公開して、多くの方の共感を呼び、開店後は、口コミで、地域のお客様が順調に増えている。1人1人丁寧に心を込めた料理と、おもてなしをしているのが、支持される要因ではないかと分析している。これから始められる方に対しては、「自分のためより、人のためにする」を意識した商売をして欲しいとエールを送る。経営で大事にしている事は、「人を笑顔にする」事で、今後は、チャンスがあれば、カウンターメインの、より深い心配りの出来るお店を増やす事も視野に、笑顔を増やす努力を続ける。

ビストロサンミ

「自分の好きなお客様に、自分の作りたい料理を提供できるお店」

三味 豊 氏

イタリアン、フレンチレストラン
2007年 開業

調理師学校を卒業後、札幌市内のホテル調理部に就職。あるご縁で、東京のレストランに転職した時、料理人としてのやりがいや、楽しさを感じた事が、きっかけとなり、自分のお店を持ちたいと考えた。帰札後、開業に向け、有名レストランに勤め、人脈、経験、カウンター接客や、その他のノウハウを蓄積しつつ、物件を探しながら、準備に入る。平成19年、当時あまりなかった、“30歳前後の自分と同じような年代の男性が、友達同士で気軽に楽しめる洋食店”を目指して、「ビストロサンミ」を開いた。当初は、自分のカラーを出さずに、オーソドックスで、お客様に受け入れられやすい王道フランス料理を主体にして、ファンを少しずつ増やしていき、好きなジャンルの料理を提供し始めたのは、開店から、3年以上が経過した後で、出来る限り我慢し、何より、独りよがりにならない為だったそうだ。人気メニューは、48時間以上かけて作る、希少部位、道産牛ほほ肉の赤ワイン煮だ。お店づくりで大事にしているのは、料理はもちろんのこと、人との関わり方で、1人1人のお客様と向き合う事により、より深い結び付きを、常に目指している。今後も、このまま“自分の好きなお客様に、自分の作りたい料理を提供できる”事を喜びに現在の店舗を守っていく。

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