当たり前のことを努力する
古屋 好隆 氏
カフェ2001年開業
元々東京で飲食業界に勤めており店長経験があったことと、世界一周の旅で料理の世界遺産に触れたこと、また良き物件と出逢えたことで開業を決意した。創業当時、地域にカフェはあまりなく、安くて雰囲気の良い、本当に美味しいエスプレッソ式のコーヒーが飲める場所を目指したそうだ。当初は景気の浮き沈みに合わせて、思いつく限りバイキングや東京の流行を追うなど色々な手段を講じてきたが、行きついたのは、隠れ家的なお店が多い中、オープンで開放的な雰囲気を作り上げたことで、商圏のお客様に受け入れられた。看板メニューはカフェの王道的スパゲッティー料理を軸としてきたとのこと。経営者として大事にしているのは“当たり前のことを努力する”ことで、押付けず、偏ったこだわりを持たないスタイルが、地域の老若男女に支持されたのではないかと分析する。今後はより地域に密着し、地元の人達のコミュニケーションの場となれるように努める。これから飲食店を始められる方には、「誰にでも出来る業種だからこそ学んでから始めるべき」とエールを贈る。
無我夢中!必死!
山下 真幸 氏
そば平成4年開業
元々銀座立田野で17年程修業を積み、大阪の百貨店内の出店の際に店長として赴任するも、娘が環境に合わず急性アレルギーを患ってしまったことをきっかけに、自然環境の良い地域の中で子供を育てたいと願うようになったが、雇われの身では難しいと判断し、土地勘のあった札幌での独立開業を決意した。今まで培ってきた甘味とそば、釜飯の中からそばを柱に据えた。ただオフィス街立地を考えたときに、ランチはある程度見込めたが、夜の時間帯での集客を考え、居抜き前店舗が居酒屋として営業していたときの固定客もいたことから、当時ではまだまだ世に出ていなかったお酒やおつまみも提供する「そば居酒屋」としてスタートした(元々江戸時代のそば屋は居酒屋の原点とも言われている)。開店後も研鑚を積むため営業終了後に3ヶ月程居酒屋に修業に入り腕を磨いたそうだ。継続してこられた秘訣は「無我夢中!必死!」家族を養うために研究を重ねとにかく働いた。休みの日は他店舖視察に回り、自分の味を研究し続けた。そして一度自分の味はこれだ!と完成した味は、決して変えずにいつ来ても同じ美味しさが出せるように努力を重ねたそうだ。今後は、創業30年を目標に後継を考慮しつつ日々美味しいそばを作り続ける。
「アットホーム感とコミュニケーション重視!」
松本 肇 氏
カフェ平成23年開業
色々なお店を周りながら飲食の修業をしていたところ、縁あって務めたカフェのオーナーが独立の意向に対して親身になってくれ、経理も含め開業・運営に関わる全ての事を教えてくれたそうだ。お店のコンセプトはアットホーム感のある雰囲気と対面カウンターでのコミュニケーションを重視したお店だ。人気のメニューはパスタで、特にお肉料理にもピッタリとハマり、他店では提供していない特別な“ジェノヴェーゼソース”が自慢の逸品だとか。開業当初は集客・売上をあげることに苦労しながらも継続してこられた秘訣は、常連さんや周りの方々に助けられてきたことと、カウンターのおかげと語り近い距離でのコミュニケーションを大切にし、居心地感を重視しているとのこと。これから始められる方に対しては、「やりがいのある仕事なので無理をしないで、でもちょっとくらいのことで諦めずに継続していって欲しい。」とエールを贈る。今後は、現店舗を守りながら音楽つながりの若い世代を手助けしていきたいと意欲を語る。
「 PDCAを考えて、計画性を持つことが大事!」
小川 拓也 氏
居酒屋、海鮮2009年開業
元々は鮮魚販売会社で店長として勤めていた。そこから飲食店を始める為にドリンクメインの店舗から経営を始め資金を貯め2009年 末広地区で開業し、現在は2店舗を運営している。お店のコンセプトは、“地元の方に地元産の新鮮な魚介と山菜などの料理をお値頃価格で提供する”お店とし、屋号「浜っこ」も良く考えて親しみを持ってもらえて且つ覚えやすいものとした。看板メニューは「気まぐれ刺し盛り」で、その日の仕入れによって、またお客様によって内容を変化させるのだとか。継続してこられた秘訣はという質問に「様々なニーズを持つお客様の求めているものを提供して、喜んでもらう」ことで、その喜びが明日の口コミやリピーターに繋がっているのだと語る。経営者として大事にしていることの1つは、「お客様第一主義」2つ目は「働いてくれているスタッフ」の人材育成の二つだそうだ。今後は多店舗化よりも集中を掲げ、数年後の経営体質強化する取り組みを楽しみながら推進していく。これからお店を始められる方へのメッセージとして「山あり谷ありの業種なので暇な時に何をすべきかということも含めて、PDCAを考えて、計画性を持って始めて欲しい。」とエールを贈る。
「ラーメンが好きではなかったから作れた癖のない味」
萩中 憲治 氏
ラーメン平成17年開業
知人からラーメン屋を手伝ってほしいと言われたことがきっかけで、ラーメンの世界に入る。それまでは、ラーメンはあまり好んで食べることはなかったが、勤めたお店で初めてラーメンの美味しさを知り、ラーメンに目覚める。修業を積んだ後、あまり癖がなく毎日食べても飽きない、女性にも好まれるラーメンを作りたいと自分の店をオープンさせた。
開店後しばらくは宣伝力がなかったため、どんなラーメン屋なのかがわからないと、地域の方もなかなか来店していただけず、苦労した。催事に積極的に出るようになってからは、名前も知られてくると同時に、どんなラーメン屋なのかが伝わり、どんどんお客様が入るようになった。
経営者としては、スタッフを大切にして楽しい雰囲気で仕事ができるよう心掛けている。そのため、学生さんは卒業するまで働いてくれていて途中で辞めていく人がいないので、助かっているそうだ。
4年前に、ホルモンの醤油ラーメンを肉屋さんと共同開発し、【旭川しょうゆホルメン倶楽部】を立ち上げ部長を務めている。ホルモンの臭みを消して元祖旭川ラーメンの醤油味とのコラボで、現在8店舗で提供され、ご当地グルメとしても人気上昇中だそうだ。
今後は、先日催事で行った台湾などの東南アジアにもお店を展開していきたいと夢を語る。