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飲食店先輩経営者からのメッセージ

すでに飲食店経営者として活躍されている先輩経営者から後輩経営者に向けてのメッセージです。
これから共に飲食業界を引っ張っていく後輩経営者へたくさんのメッセージが寄せられています。

株式会社タツミ(カフェ&キッチン タツミ)

「業態は変われど地元で60年以上愛されてきた飲食店」

佐藤 茂 氏

レストラン
1949年4月創業

昭和24年、祖父が「手打ちうどん辰巳屋」を開業したのがスタート。当時の鳴海において、手打ちうどんはまだ珍しく、お客様に支持され繁盛店になっていった。その後、佐藤氏の父が後を継いでお店を拡大し、昭和42年には喫茶店経営にも乗り出す。昭和50年ごろ現在の土地に移転。うどん店は当時のスタッフに譲り、喫茶店に集中。その後、現オーナー茂氏がお店を引き継ぎ、平成22年に、「喫茶・軽食 タツミ」を全面リニューアルし「カフェ&キッチン タツミ」としてスタートしました。 老舗洋食店でコックの修業をしてきたので、それを100%活かせるお店にしたいと考え、また、手仕込み、手づくりの味を提供して、地域のお客様に楽しんでもらいたい!という思いから、喫茶・軽食から、カフェ&キッチンというスタイルに変更したそうだ。 「リニューアル後は、お客様が安定してきていただくようになるまでに、結構時間がかかりました。長年この地でやってきて「タツミ」の認知度は思ったより高くなかったことを痛感しました。当初は思うような成果が出なくて、精神的に追い込まれていきました。そんな時、地域の経営者仲間と悩みが共有できる場の存在を知り、他のお店の経営者との会話の中を通じて、だんだん前向きになれました。経営のヒントやアイデアも出るようになりました。」との事。 ちょうどそのころ、雑誌の取材や、グルメ口コミサイトでの高評価をきっかけに、新しいお客様が増えてきた時期で、さらにその後、宅配事業にも取り組み、こちらも順調に推移していったそうだ。 一番人気はハンバーグ。家族連れで来られたお客様はまず間違いなく注文される、当店の看板メニューです。 座右の銘は、「商いは飽きない。継続は力。」 とにかく「折れない心」を持つ事が大事。そして、やらない後悔より、やって後悔した方がいいと考え 今後は、昼の宅配部門の拡充を考えています。イートインのお客様の新規獲得は、非常に難しいので、宅配(ランチ時)の拡充をしていきたい、との事。 これから始める方へ、 (自分のような)料理人出身の経営者は、どうしても独りよがりになりがちなので、第三者の声、冷静な声(お客様目線の)が聞ける環境づくりが大事。 自分の仕事に自信を持ちつつ、お客様の声を真摯に受け止めることが必要とエールを贈る。

たくみ  割烹・小料理

「真心を込める!」

烏田 匠 氏

和食

島根から愛知の企業に就職。3年間働く中で、手に職をつけたい、将来は人に使われるのでなく、自分のお店を持ちたい、という気持ちが強くなった。そんな話を行きつけの定食屋さんでしていた時に、ご縁をいただき、ある寿司屋さんで修業を始めました。

厳しい修行の後、寿司屋を開業。しかし、道交法の改正などで、車でのお客様が減少してきたので、現在の土地(豊橋駅前)で小料理屋を開業。回転ずしの台頭など、一般的なお寿司屋さんはなかなかお客さんが入ってくれないと感じ、寿司屋より気軽に来てもらえるお店を目指して、お寿司もあるよ、という程度の位置づけの業態に変更したそうだ。今では、お客様に恵まれ、お客さんに助けられておかげさまで比較的順調との事。

「旨い魚をお値打ちに」がモットー。「安さではなく、お値打ち感を追求。毎日市場にいくなかで、初めての魚をみつければ、使ってみたくなるし、チャレンジしている。どう調理するかわからないものを、まず自分で食べてみて、いけると思ったものはお客様に提供。それがお客様に受けている気がします。また、ひと手間かけて提供することが、魅力にもなっていると思います。」と語る。

座右の銘は「真心を込める」という言葉で、自分自身は、本当に口下手で、接客はどちらかというと苦手なので、お客様への感謝を表すには、とにかく真心を込める(料理にも接客はもちろん、お店の雰囲気づくりや整理整頓などすべてに)事を常に心がけている。お客様の「美味しかったよ」は本当に力になっているそうだ。

自分のお店を持つという事は、やはり大きなこと。最初は実績もないし、資金調達先も限られる。なので、開業を目指す方は、料理の腕を磨いたり、経営の勉強をすることも大事と思いますが、まずしっかり貯金をしてほしいとエールを贈る。

梁山泊 本通り店

「手間こそ美味しいものができる」お客様のために仕込みを大切に

代表 阿部 和彦 氏  氏

居酒屋
平成16年開業 

元々料理が好きだったため現在のお店に従業員として入った現オーナーの阿部氏。
自分でオーナーとしてお店を経営したいと思っていたところに引き継ぎの話があり、オーナーとなって13年。
従業員としても約13年勤めていたものの、経営は初めてだったため、人件費や材料費など、どこを削ったら良いのか、独学で学びながらも、何から何までわからないことばかりで不安でいっぱいだったそうだ。従業員として仕入れなども経験していたが、オーナーになると、考えなければならないことがまださらに深く、しばらくは試行錯誤したと語る。
お店全体で力をいれていることとしては笑顔がスタートで、全従業員に笑顔の大切さを徹底させているそうだ。「少ない予算で大きな満足」をコンセプトに、冷凍物は一切使わず生ものを一から調理すること、毎日その日の分の串をさして準備し、「手間こそ美味しいものができる」という信念のもと、お客様に満足いただけるよう手間ひまかけた仕込みを大切にしている。
また、人と人とのつながりを大切にしていて、お客様が会話を楽しんでいただけるようオーナー自らトークを盛り上げるなど、楽しんで美味しいものを食べてほしいというサービス精神も忘れないそうだ。
これから始められる方には、お客様を喜ばせたい、美味しいものを食べさせたいと心から思えば、自然と良いお店が出来てくるので信念を大切にと、エールを贈る。

居酒屋りしり

その土地を愛し、胸を張って地域に根差した経営

代表 中竹 英仁 氏  氏

居酒屋
昭和63年開業 

札幌の飲食店で7年修行後、30年前に両親が始めたお店を引き継いだ中竹氏。父が亡くなった後、母が女手一つでやっていた中、時代にのって新しい風を取り入れてほしいと頼まれ、11年前に東川に戻ったそうだ。
特別なことはせず普通のことを、よりクオリティーを高くお客様に提供すること。また、東川という土地柄を生かして、東川の美味しい水や、時期によって東川産の野菜を使ったり、旬の魚を鮮度の良い状態で、毎日必要な量だけを徹底して仕入れて、常に新鮮なものを提供できるよう、丁寧な仕事にこだわっていると語る。魚屋さんだった両親が始めたお店であり、歴史も長い分、魚屋さんとの人間関係ができているため、旬な良い魚を仕入れられていることも助かっているそうだ。
お店がたくさんあるような都会でやっていても目立たないけれど、土地の魅力があるところで、胸を張ってやっていると口コミも広がりやすいので、勧めてくれた方を大切に、地域に根差して続けている。
褒めて勧めてくださったお客様の紹介の方に、たいしたことないと思われないように、感謝の気持ちを常に忘れない。これから始められる方には、本当にお客様の気持ちになれているのか、何を提供できるのか明確になっているか、自分のモチベーション次第でプラスにもなるし、マイナスにもなるということを忘れないでほしいと、エールを贈る。

株式会社 リラ・コーポレーション

先代の思いを引き継ぎ、非日常を味わえる空間を大切に

代表取締役 佐藤 孝一  氏

カフェ
平成元年開業 

先代である父が旭岳の麓で窯を築いて陶芸をしていたが、29年前に窯を移転して、サロンと喫茶店を隣接させた、アートギャラリーとして開業。ものづくりの拠点として国際交流の場でもあったお店を、先代が亡くなった後に引き継いだ佐藤氏だったが、初めは不安で仕方なかったそうだ。
バスも走っていない場所なので、冬の5か月間は天候に左右されやすく、冬の運転となるとお客様が半減するため、その状態で雇用の確保や従業員のモチベーションを維持するために、必死だったと語る。
イベントを企画したりこちらから仕掛けるなど、どうしたらお客様を増やしていけるのか、模索しながら続けてきたそうだ。
13年前に現在のスタイルにリニューアルし、縁ある作家さんの作品の展示や、父の遺作展として陶芸品の展示スペースが隣接し、さらには新緑新芽の時期はカフェから見える庭が美しく、町外から非日常な雰囲気を味わいに通ってくださるお客様が多いそうだ。
オーナーの佐藤氏は、現在はカフェの他にお土産店や北海道の商品を販売するお店を複数経営するなど、地域に根差した事業も手掛けている。
これから始められる方には、苦労は買ってでもしろ、という言葉のとおり、楽をして決して良いことはないということと、逆境があってこそ経営を強くするので、ハングリーな気持ちを持ち、リスクを背負って覚悟を持つことも大切だと語る。信念さえもてばなんとかなるので、すぐに諦めずにがんばってほしい。事業計画をしっかり作って、金融機関と良いお付き合いを続けてほしいと、エールを贈る。

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